規約第6条に基づき,2024年度は会費を徴収しないこととなりました。
物性グループ・物性委員会とは
物性とは物性物理学の略称で、素粒子物理学、原子核物理学、宇宙物理学、原子物理学などと並ぶ物理学の大きな分野であり、物理学の中では研究者人口が最も多い研究分野となっています。研究対象として物質(固体、液体)を扱うことが大きな特徴で、物質科学や物性科学という用語が同義語として使われることもあります。
物性グループは、あらゆる大学、あらゆる研究機関に属して物性を研究対象としている研究者であれば、誰でも参加できます。また、物性グループには、多岐に亘る物性研究の広い分野から多くの物性研究者が参加しますので、ボトムアップの物性コミュニティーとしての属性があります。物性グループには2024年9月時点で1059名の研究者が参画しています。物性委員は247名おり、執行部(幹事)選挙、全国の共同利用研究所の各種委員選出、各種拠点計画のサポートなど、日本の物性物理学の研究を左右する重要な事柄に参画しています。また物理学会の際には拡大物性委員会が開催され、その時に重要な課題について議論や意見交換をします。
歴史的には、物性委員会の前身は「物性百人委員会」であり、2005年10月に日本学術会議が改組されるまでは、日本学術会議第4部の物理学研究連絡会議(物研連)物性専門委員会の下部機関として位置づけられていました。日本学術会議は、わが国の人文・社会科学、自然科学全分野の科学者の意見をまとめ、国内外に対して発信する日本の代表機関です。日本学術会議の改組に伴って、「物性百人委員会」は「物性委員会」へと移行し、日本学術会議との関係がなくなったことは、物性コミュニティーでは大きな懸案と認識され続けてきました。2014年3月、物性委員会に日本学術会議 物理学委員会 物性物理学・一般物理学分科会から充て職で物性委員会の幹事(2名以内)として物性委員会に参加する規則改正を双方の合意のもとに実施し、再び両者の連携を図ることのできるようになり、歴史的課題の解決が図られました。日本学術会議との連携により、物性グループの主たる活動の目的である「物性研究者の意見を日本の研究の現場に反映する」ことのフィジビリティが強化されました。